2010年11月24日 (水)

大陸を熨しながら

HoI3SF、とりあえずVer.2.03B(本家日本語化)米軍でプレイしてみたトコ……日本軍が盧溝橋事件にて山西軍閥に宣戦布告するコトができず(!)、国民党中国の上海方面に3度ほど無謀な上陸戦を繰り広げた挙句、全滅を繰り返すという、まさに「人的資源とIC値のムダ使い」を地で行く虚しい戦いをするようになってた。
う~ん……ある意味、正しい日中戦争観なんだろうなぁ~……。
ちなみに、米軍は米軍で人的資源の補充が全然効かず、いまだに予備役師団30個の動員が完了しないままフランス戦に巻き込まれる(!!)なんてコトになっているのだけど……あれ、マジノ線がまだ持っているよ^^;。
とりあえず、予備役師団解体で出直そう^^;;。

で、そんな状況を眺めながらのついでに読んでいたのが、佐々木春隆氏の大陸戦記4部作『長沙作戦』『華中作戦』『B29基地を占領せよ』『大陸打通作戦』。……『B29』が2冊あったような気がしたが、バザーに出して気のせいにしておこう(火暴)。
読んでみての感想だけど、前線兵士にしてみれば、浸透戦術よりも火力優勢ドクトリンの方が「楽」だし、何より自軍の損害が少ないのが良いのに決まっている。……のだが、そんな金持ちな戦い方を国力の限界を超えた日本軍が何時までも続けられる状況ではないわけで、次第に肉弾戦だの強襲戦だの精神論に偏ったいく様と、それに振り回される日本軍兵士たちがイタくなってくる。「一個大隊で敵の一個師を破る」「鵯越」「敵に糧を求める」「とって食え、とって撃て」((C)皇軍MOD)な状況で、最前線に立つ下級指揮官たちはただ死ぬコトを恐れて必死になって戦ったのだ。
その一方で皇軍兵士たちの体たらくときたら……後手後手の軍令部・司令官を宴会接待・大理石(!)応接セットを持ち運ぶ連隊長・負けずにそれをぶっ壊す輜重兵(笑)・麻雀にハマる将校たち・酒乱下士官・敵とぶつかると「寝られる」と喜ぶ兵士ほかイロイロ……勝てたのは、戦う相手も同様(苦笑)だったからに過ぎないだろうね。そして兵士の死すら、自分たちの武勲の足しにするようでは、こんな指揮官のために死ねるかと思うのが自然の成り行きと言う物だ。「兵士の死傷を少なくする指揮官こそ苦労している」のが現実なのにね。
オマケに根こそぎ動員で配備された召集兵が、行軍についていけずに次から次に自殺していくのが悲しい。
さらには、大戦末期の悲惨な状況下で美式(米軍式)装備の国民党軍と激突したら……弾薬不足で撃ち負けるわ、重機の射撃音は鹵獲品使うんで敵味方共通になるわ、行軍中に機銃掃射されるわ、コッチの襲撃機は打ち落とされないかハラハラドキドキだし、砲兵は10発撃ったら100発打ち返されるし、トドメに戦車が返り討ちってのは……。

戦場となった中国大陸の人々の犠牲(現地人的資源の活用や双方の便衣隊の暗躍に避難民の収容能力不足が、最終的にどんな事態を引き起こすのか……これじゃやっぱし「あった」と言わざるを得ないよ^^;)や苦労と、それを乗り越えるたくましさ。そして来るべき第二次国共内戦への不安と、そんな現地民を見捨てていかなければならない現実。
謝っても謝りきれないだろうが、せめて「真実」を語り合える日は来るのだろうか?

その一方で、日本降伏後「連隊の兵士皆を本土に連れて帰る」を目標に、労務作業と治安維持に先頭になって戦い、兵士と国民党軍と現地住民の信頼を勝ち得て、そして見事に任務を全うした筆者は、胸を張って祖国の地を踏めたのだろう。
でなきゃ、陸自にも入れなかっただろうし、元部下の会社に雇ってもらえなかっただろうし、この本だって書き残せなかっただろうね。

最後に、この戦訓と信頼を残してくれた筆者たちがいたからこそ、今日の平和はあるのだろう。
そう、「国土を戦場としてはならない」との訓戒をもって。

それでは~!

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2010年11月 3日 (水)

端末よりもビジネス・モデル

本宮ひろ志・御大将が『サラリーマン金太郎/出版社編』で、やりたいコトは大体予想ついた^^;。
つか、編集部独立戦争なら、メディアワークスやマッグガーデンの時の騒動の方が、ネタにし易かったと思うぞ(笑)。あと、週アス『仮想報道』の歌田明弘さんとの対話とか、佐藤秀峰先生とのタッグとかも見たかったしね^^;。

で、金太郎はネットワーク機能もタッチパネル機能もないデジフォトフレーム様な専用端末を無償配布して、コンテンツは書店・コンビニで買わせようとするのだろうが、そうは上手くいかなさそうだと思うぞ。
実は、オンライン・コンテンツともっとも相性が良いのは、クラウド・コンピューティングによる、データや版権の管理。前にも指摘したけど、DL販売形式だとコミックや写真集などマルチメディア形式では記憶容量をバカ食いしてしまい、特にケータイのみにネット環境を構築してしまったユーザー側にしてみれば『パケット代、もったいない』『microSDカード、容量足りない』『壊れたらそれまで』ってな状態になってしまう。その一方で、文章も画面も動画も『見るだけ』であって、決してユーザーに手渡ししないクラウド(雲って掴めないよね^^;)だと、『読み放題だけど毎月課金してネ』なんてビジネス・モデルにできてしまう。例えば、毎月1000円程度(は本屋的には非常に困る値段設定^^;)で過去の『週刊少年ジャンプ』掲載作品全てが読み放題の方が、たとえDRM解除されたコミックス1冊分100円のデータ形式での購入よりも、読者へのアピールも最終的なインカムも大きいのではないかと思う。
その上で、手元に置きたいのなら、リアルに紙を選択すれば良いのだしね。

あと追記で申し訳ないけど、クラウドのもう1つの利点を書き忘れていた。
作者と読者と二次版権利用者とファン・コミュニティーである。
角川歴彦さんの本読んだけど(個人的にはあのゴタゴタの背後にナニがあったのか書いて欲しかったのに)、『エヴァ』も『ハルヒ』も『らき☆すた』も、結局同人作家たち二次版権利用者を自分トコのビジネス・モデルに組み込んだだけってのが今の実情だったりする(苦笑)。だけど、ファン・コミュとしてとらえそれに参加する形がお金になるのなら、それは悪くはないのではないのかな?
それから、作者と読者の距離が近くなる点で、両者の共同作業によって物語が描かれるような、昔の読者サービス兼PBM的展開もアリではないだろうか?(荒巻義男先生はマジでそれやってたけどね^^;)。
このようになってくると、いわゆる「セカイ系」よりも大きな「ライブ感」が描けるような作者こそ、必要にされてくるのではないかな?

世界最良の出版文化を守るコトも大切だけど、世界へ向けた『攻め』も考えるのなら、最終的にはタダの版権破壊によって全てを奪われるコトよりも、より『共存』を考えるべきだと思う。
つか、ジョブスの前には『男一匹ガキ大将』だって、暴力的の一言で排除の対象にされちまうんだからな^^;。

それでは~!

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2010年8月 1日 (日)

大陸の南

更新のペースが遅くなってすいません。だって、HoI3……(以下略)。

HoI3、相変わらず対中戦である。
現在、雲南&西北三馬までの『中国』を盧溝橋から1年2ヶ月で熨したんだけど……中華民国建国したら、異常終了した(泣)。……コレはきっとチベット&ウイグルまでを欲する蒋介石と毛沢東の怨念に違いない(苦笑)。

で、そんな状況下で、ゲームしながら読んでいたのが『わかりやすいベトナム戦争』(三野正洋/光人社NF文庫)。
いやね、雰囲気的には先に『大陸打通作戦』を読もうかと思って準備していたんだけど、出だし読んだだけですんごく面白かったんで、イチバン最初の『長沙作戦』から読まねばと注文したんで(笑)。

個人的には、大局的な流れの理解には良いかと思うけど、コトの当事者の回顧録などの参考も欲しかったトコ。ただ、客観に徹したのなら、こんな書き方こそ正しいのかも。あと、多くの傑作のあるベトナム戦争映画ネタとのリンクも欲しかったな^^;。
それから、『小失敗』シリーズを書かれていたってコトもあって、米軍の敗戦原因の分析にナットクです。
戦う前に相手を理解する努力の重要さと、「片手でボクシング」させられるハメになった世界最強軍隊と、「青春の全てを戦争に担ぎ込まされた」ベトナム国民の不幸に、政治の延長たる戦争をやらかす以上、外交的妥協とその保障措置の重要性を理解しないといけないかと思います。
……って、相手がガチで殲滅戦を企図してきたら、マジ逃げ出すしかないのが現実なのよねぇ~(苦笑)。協力しても、最後は収容所送りだしなぁ~(冷汗)。
これがボートピープルの現実なのだわさ。

結論、広報って重要です。
それでは~!

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2010年5月21日 (金)

裏切り者め

講談社の営業さん、またいじめてしまうぞ^^;。
そんな京極堂さんの新刊である。
つか、文書量すんごいので、書籍だと重くなるのを軽くするのならわかるけど、値段は実質5万円超えだよ^^;。1000冊単位とかで蔵書している人とかには良いかもしれないけど、実際の持ち運びは不便だし、世界一の印刷技術を世界一の安価で手にできる出版文化を破壊して、待っているのは知の植民地化でしかないだろうね。

忘れてはいけないのは、かつてアップルはレコード店を壊滅させるためにやらかしたDRM解除を、電子書籍に対しては行っていない点だ。実際のトコ、電子出版流通の支配権確立のために、どっかがこんなどアホなコトをしでかすだろうけど、その後に待っているのは、インターネット同様の無料デマ知識の拡散と、音楽業界同様の無料ファイル交換行為による、産業としての出版界の死でしかないだろう。
つかさ、時間とカネを等価交換できない貧乏人がますます本を読めなくなるだけで、知的水準の劣化に歯止めがかからなくなるだけの結果になるのではないのか?
まあ、イチバン困るのはコンビニの立ち読み客だろうけどさ^^;。

今一度、角川文庫の巻末にある『発刊の辞』を読み返して欲しい。
日本文化は、またも敗戦を迎えるのかな?
ウチは全ての著作物の時限再販制導入と、国外業者の参入制限、あとついでに仮想ポルノを含む表現規制の撤廃を今後も求めたい。それが本屋としてのせめてもの抵抗だと思う。

それでは~!

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2010年4月 9日 (金)

並べてみた

Haruhi_bunkoとりあえず、個人分で頼んでみた『ハルヒ』映画公開記念特装版を並べてみた^^;。
……『消失』以降は読むの封印だな(笑)。
あ、パノラマ・ポスター申し込みは4/30までぇ~。
それでは~!

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2010年2月17日 (水)

表紙にダマされてから

翻訳家・SF小説家の浅倉久志先生が亡くなった。
個人的には二昔ほど前に『たったひとつの冴えたやりかた』からのお付き合いだったかと思う。早川SF文庫はそんなに多く買ってなかったけど、たぶんその中でイチバン多くの翻訳をされていたのではないかな? 最近で買ったのも、同じくティプトリーの『輝くもの天より堕ち』ってのも、何かの因果かもしれないなぁ~。
生命のきらめきをありがとう。
それでは~。

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2009年11月25日 (水)

くりむ会長

Kurimu1『ドラゴンマガジン』に『生徒会の一存』のくりむ会長ねんどいろぷちが入ってたんで、さっそく組み立ててみた。
スカートのトコのフィルムは、外さないほうが正解なのかな?




で、
















Kurimu3 「下から覗くの禁止!!」って言われても、ついやっちゃうんです。
↑ウチも杉崎鍵と同じエロゲ脳ですから(火暴)。

それでは~!


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2009年9月22日 (火)

ラクガキできないデザイン

異常デザイン(笑)で知られるJR九州のデザインを手がけた、水戸岡鋭治先生の『「正しい」鉄道デザイン』を読んだので、その感想を。

JR九州は(ソニック車内の^^;)サービスが良いんで、福岡行き高速バスを使ったコトがないぐらいだ(笑)。そんな「乗ると楽しくなる」列車(それがたとえ通勤電車でもあっても!)を作り出す魔法のネタばらしである。

800系新幹線つばめ誕生秘話とか、JR九州とのお仕事のお話、工業製品をアートするお話など。そして公共物たる鉄道にラクガキされないため、ビールの空き缶が転がっていないようにするためにこそ、このデザインがあるのだ。
う~ん……博多からの車中はいっつも酒のんでいます。泥酔はしていないつもりでしたが、すいません。

それにしても、最大の衝撃は『ドーンデザイン研究所』のネーミングは『鋭』に対する『鈍』から来ていたのね^^:。
それでは~!

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2009年9月11日 (金)

♪線路は続くよ~ ど~こま~でも~

って、夏期遠征中に読んでいたのが光人社NF文庫『本当にあった陸自鉄道部隊』。ちょい遅くなったけど、その感想を。
あの辻政信参議院議員の発案により創設されたものの、モータリゼーションの前にわずか6年しか存在しなかった、陸上自衛隊第101建設隊のお話である。
その目的たるや、主として軽便鉄道を用いた戦地輸送業務もさるものながら、アホな国鉄労組によるスト実行に際し、運転要員を確保するためでもあったってのが、当時のご時勢らしいかと思う。そのために、建設隊との名称ながら、運行業務も自前で行うだけの能力を得るようにされていたのね。
だがだが、やはり陸上自衛隊の最大の任務が『災害出動』であるコトは、この鉄道部隊でも変わらず、かのサンパチ豪雪や新潟地震の復旧・復興に大活躍したのは、僅か6年の短い活動期間の中でも、輝ける成果ではなかろうか?

ちなみに後半は、近代軍事史における鉄道の果たした役割のオンパレードです(笑)。

個人的には、太平洋戦争中のスターベーション(飢餓)作戦の一環として国内鉄道網の徹底破壊戦が実行(予定日は8/15だった)されていたら、日本人の鉄道への感情ももう少し変わっていたのかもしれないかと思う。敗戦時16万人もの鉄道部隊が活動していたと言うけど、いくら人員があっても重機の無い手作業で、遅発弾や不発弾や対人地雷がバラ撒かれた現場では、犠牲も大きかっただろうし、なにより国内物流の最後の一線を支えていた鉄道の破綻が、どのような傷を戦後に残したのか想像できない。
またその一方で、ヨーロッパでの徹底的に標的にされた鉄道網が、戦中そして戦後の復興の象徴にされたのに対し、日本では無様な敗戦の1シーンを飾っただけだった対比こそが、今の日本の自動車マンセーな状況にあるのではなかろうか?
少なくとも、過去の投資は無駄にするべきではないとは思うんだけど。

それでは~!

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2009年7月26日 (日)

そんなあなたに『補給戦』

と軍事板に勧めてあって、読んでみたのが中公文庫BIBLIOの『補給戦』。
文庫のクセして1500円もするのは、ココだけの話だ(苦笑)。

ちなみに書かれたのは1980年であり、ソビエトによるアフガニスタン侵攻が如何して失敗してしまうかを予見している中身なのに注目だ。

軍事行動における必要とされる輸送リソースの中で、食料はそれほど重要ではなくむしろ現地調達が可能な限り食料不足が軍事行動を掣肘するものではない……極端な話、現地徴発を求めて進軍ではなく放浪してしまう(苦笑)近代前軍隊の実像。補給・通信システムを完備しようとしたナポレオンの先見性。輸送に必要な飼馬、のちに燃料の問題。鉄道システムと輸送・補給のボトルネック理論。トラック輸送による柔軟性の確保と、それに対する過剰な指揮官の要求。輸送に必要なトラック中隊を計算する定数式。
湾岸戦争で多国籍軍がナニをもって勝利と為したかも、わかるのではないのかな?
そう、既に時代は主計兵の戦争の時代なのだ。

個人的には、アメリカ市民戦争(南北戦争)における鉄道システムやミシシッピ川の輸送利用・洋上封鎖・シャーマン将軍の地域インフラ破壊戦とかもあわせて解説してほしかったと思う。その一方で、戊辰戦争における制海権(気仙沼の失陥や函館での徹底抗戦)の意味や、西南戦争での「弾薬の年間製造量を僅か3日で撃ちつくした」田原坂の戦いや「包囲網構築で重要な補給拠点確保」を図った官軍の八代上陸や西郷軍の「食料と人員を求めての放浪の」末の、日向の地での戦闘の意味も理解できそうな気がしてきた。
特に日本国内で戦われた近代戦が、洋上からの補給によって食いつないでいたコトが、近代日本軍の補給軽視に直結してしまったのではないかというコトだ。
実際、日中戦争の時点で、日本軍は港湾での積み降ろし作業が恐ろしいほど手間が掛かるコトに気が付いていたハズで、この戦訓を活かすべく努力はされていたと思う。博徒集団の動員や主力戦車の重量制限や史上初の強襲揚陸艦建造などである。だが、太平洋戦争における現実は、南太平洋の島々に食料や弾薬を補給しても米軍の空襲下では有効な積み下ろし作業ができずに、船腹消耗とあいまって、南方での戦力消耗に繋がってしまったのだろう。

まあ、戦争をする/しないなんて心配するに越したコトはないけど、例えば震災時などに「100万人の被災民に必要な物資をどのように輸送するか?」などの例題の参考にはしておくべきだと思う。
それでは~!

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